田園調布雙葉学園カトリックセンター「愛の泉」
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けさのみことば ~こどもとともに~2025.10.28


2025.10.28
「いなくなった子どもが見つかった。さあお祝いをしよう。」

ルカ15章24節


 重い足を引きずって、心配しながら帰って行く弟息子。お父さんに心配をかけた親不孝者。弟息子は、「お父さんはきっと怒っているだろうなぁ。もしかしたら、自分のことなどもう忘れてしまっているかもしれないなぁ。」、と思っています。そんな不安な気持ちがあっても、弟息子は勇気を振り絞ってお父さんの所に帰って行きます。それはなぜでしょう。弟息子は、お父さんはどんな人でも分け隔てなく大切にする人だと、心の深いところでは信じていたのでしょう。そのお父さんの愛を信じる心が、弟息子の勇気を奮い起こしたのです。
 それでは、お父さんは、実際どうしていたのでしょう。
 お父さんは、息子が遠い国へ行ってしまったあと、毎日、毎日、息子の帰りを待っていました。家の一番高いやぐらの上に上って「今日帰ってくるかな。今日帰ってくるかな」と待っていたのです。だから、弟息子が野原の果てに姿を現した時、一番先に見つけたのはお父さんでした。遠くにぽつんと姿が見えた時、やせ細り、ボロボロの服を着て。家を出た時とは別の人のような変わり様でしたが、お父さんはそれが弟息子だとすぐわかりました。わかった途端、もういても立ってもいられません。お父さんは、やぐらから駆け下りると、駆け出しました。そして、弟息子の首を抱きしめました。
 弟息子は、びっくりしましたが、用意してきた言葉をお父さんに伝えます。
 「お父さん、私は本当に悪い子でした。もうあなたの子と呼ばれる資格はありません」
ところが、お父さんは弟息子のこんな言葉を聞いていません。弟息子が帰って来たので、嬉しくて嬉しくてたまらないのです。
お父さんは、しもべに言いました。
 「さあ、早く、体をきれいにして、良い着物を着せてやりなさい。手には指輪をはめてやってくれ。それからパーティーの用意だ。なぜなら、死んだ子どもが生き返り、いなくなった子どもが見つかったからだ。さあ、お祝いだ」
 弟息子は胸がいっぱいになりました。
 「お父さんは、私が帰って来たのをこんなに喜んでくださる。私の悪かったことを全部ゆるしてくださる。お父さんは何と私を愛してくださっているのだろう。お父さん、ごめんなさい。こんなよいお父さんから離れて遠い所に行ってしまった私は何とばかだったろう。」
 この続きはこの次です。今までのお話をよく覚えておいてください。


けさのみことば ~こどもとともに~

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