田園調布雙葉学園カトリックセンター「愛の泉」
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けさのみことば ~こどもとともに~2023.9.26


2023.9.26
「天の国はパン種に似ている」

(マタイ 13章33節)


 この前の今朝のみ言葉を覚えていますか。
 「天の国はからし種に似ている」というのでしたね。イエス様はこのお話をなさった後、続けて、「天の国はパン種に似ている」ともおっしゃいました。パン種とは何でしょうね。どんなところが似ているのでしょう。 イエス様が生きておられた当時、パレスチナ地方では、どのおうちもパンは自分の家で焼いていました。ですから、イエス様は、マリア様がお台所でパンを焼いていらっしゃるのを、何度も、何度も見ていたことでしょう。
 パン種というのは、酵母、イーストというもので、小麦粉を練るときにこのパン種を入れます。パン種を入れないでパンを焼くと全然ふくらみません。パン種を入れないパンは種なしパンと言って、おせんべいみたいな固いパンになります。イスラエルの民がエジプトから脱出した日の晩のお食事やイエス様が弟子たちといただいた最後の晩餐のパンも種なしパンでした。ですから、今もそのことを記念して、ごミサでは種なしパンが使われています。けれども、普通のお食事のために焼くパンは、パン種が入ったものです。パン種を入れて焼くと、ふかふかにふくらんで、柔らかい、おいしいパンができます。おいしいパンをいただくと、みんな笑顔になります。ほんの少しのパン種を入れるだけなのに、全然違ったパンになるのです。パン種の力ってすごいですね。
 マリア様が焼いたパンが、大きく柔らかくふくらんだのを初めてごらんになった幼いイエス様は、きっと、とてもびっくりなさったことでしょう。その驚きを、イエス様は、大人になってからもよく思い出したのでしょうね。
 そして、イエス様は、
 「もし世の中に、パン種みたいな人がいたら、周りの人たちの心をふっくらふくらませ、あたたかく、よい気持ちにさせてくれるだろうな。そういう人が少しずつ増えて、みんながお互いに相手を信じ、相手の心を大切にしていけば、そこはまるで天国のようなところになるだろう。」
と、お考えになったのでしょう。
 わたしたちも、パン種になれるでしょうか。
 おうちの中のパン種、クラスの中のパン種。学校の中のパン種。
 わたしがいるとみんなが楽しく幸せになれたら嬉しいですね。わたしも、そんなパン種になりたいです。
 皆さん、これから、ふわふわのおいしいパンを食べたら、イエス様のこのみ言葉を思い出してくださいね。
 「天の国はパン種に似ている」


けさのみことば ~こどもとともに~

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