けさのみことば ~こどもとともに~2023.10.31
2023.10.31
「天の国ではだれが一番えらいのですか」
「そのとき、弟子たちがイエスのところに来て、『いったい誰が、天の国でいちばん偉いのでしょうか。』と言った」
(マタイ 18章1節)
イエス様の弟子たちは、イエス様から天の国の話を聞いて、天の国はいいところだなあと思いました。そして、その素晴らしい天の国の中で、一番えらいのは誰だろうと考えました。
「わたしたちは、もう三年も近くイエス様のそばで暮らして、いろいろなことを教えていただいている、だから、もしかしすると、私たちの中のだれかかもしれない。」
弟子たちは、そう考えて、自分たちの中で、一番えらく、一番高い、いい席に座れるのは誰か、言い争っていました。弟子たちはみんな、自分が一番高い席に座るのにふさわしいと思っていたのです。
しかし、イエス様に伺ってみると、そのお返事は、全然違っていました。
イエス様は、そばにいた小さな子どもを弟子たちの前に連れてきて、おっしゃいました。
「天の国で一番えらい人は、あなたたちのように、『それは私かな』、なんて考えている人ではありませんよ。この子どもを見てごらんなさい。『自分はまだ小さいから、立派なことは何もできない、みんなのお世話になっているばかり。でも、こんな小さな私に親切にしてくれて、みんなはとてもいい人たちだ。本当にありがとう。』と思っていますよ。小さな子どもは威張っていない。自分が小さな者であることをよく知っています。このような素直で、きれいな心を持っている人こそ、天の国で一番偉い人なのですよ。」
弟子たちは、イエス様のお話を聴いて」、恥ずかしくなりました。
そして、弟子たちは、他の弟子と自分をくらべて、どっちが偉い、どっちがだめだなんて考えず、仲間を信頼して、一人ひとりの良さを認め、お互いを尊敬して、イエス様の忠実な弟子になろうと思いました。
私たちは、学校でたくさん勉強して、立派な人になろうとしています。でも、それは、誰かと自分をくらべて威張るためでしょうか。誰かを馬鹿にするためでしょうか。
お相撲で一番地位が高い人を横綱といいます。けれども、横綱はただ強いだけではだめなのです。横綱の品格というのは、相手のことを考えられる人かどうかで決まります。強さに裏打ちされた優しさが現れるような土俵の上での態度が求められるのです。
私たちの学校の校訓の「徳においては純真に」の徳とは、品性、品格ともいえると、先生は考えています。いつも自分のことばかり、思いやりもなく、威張ってばかりの人は、品格がある人とは言いませんね。自分の弱さを受け入れ、相手の良さを認められる、小さな子どものような素直な心を、持ち続けられることが純真ということなのかもしれません。そして、そういう心を持った人を、品格があるというのでしょう。
先生は、天の国で一番偉い人は、「徳においては純真に」という校訓を生きられる人かもしれないなと考えています。
イエス様がお望みになる立派な人とは、どんな人のことなのか、皆さんも考えてみてくださいね。
けさのみことば ~こどもとともに~
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