けさのみことば ～こどもとともに～２０２４．６．１８

２０２４．６．１８
「わたしを愛するならば」

（イエスはこう答えて言われた。「わたしを愛する人は、わたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父とわたしとはその人のところに行き、一緒に住む。」ヨハネ１４章２３節）

　だいぶ前に、ある先生から伺ったお話です。
　その先生は、うちの学校の一人の子どもと、朝一緒の電車になることが多かったそうです。学校の話やおうちの話を楽しそうに話してくれるのですが、一つ不思議に思っていたことがありました。それは、電車が空いていて座席が空いていても、そのお友達は何時も立っているのです。その先生は自分の隣の席が空いていないからかと思いましたが、席が空いていてもいつも先生の前に立っているのです。「座れば」と声をかけても、「大丈夫です」と答えて、決して座ることはなかったそうです。先生は、ある日「どうして座らないの」と尋ねてみました。するとそのお友達は、「お父さんと約束したからです。」と、明るく、ちょっと嬉しそうに、しっかりとした声で答えたそうです。先生は、「ああ、お父様がそばにいなくても、このお友達の中にはいつもお父様がいるのだな。それは、おうちの方が本当に自分のことを大切に思っていることを知っているからだ。そして、お父様が本当に大好きなんだな。だから、約束をきちんと守れるのだな。」と思ったそうです。
　さて、皆さんに質問です。
「お父さん、私はお父さんが大好き」と朝から晩まで言っていればお父様は喜ぶでしょうか。「お父さんが大好き」と言いながら、お父様との約束をいつも破っていたら、お父様はどんな気持ちになるでしょうか。
　先ほど話したお友達のように、本当にお父様が大好きなら、お父様との約束を大事にするでしょう。お父様が喜ぶことをしたいと思うでしょう。口では大好きと言いながら、お父様が悲しむようなことばかりしていたら、お父様はどう思うでしょうか。
　イエス様も同じです。
「イエス様、大好き」と口で言っているのに、イエス様が「許し合いなさい。仲よくしなさい。威張ってはいけませんよ」と教えてくださるのに、そういう事を全然実行しなければイエス様は悲しいでしょう。
　イエス様は、はっきりおっしゃいました。「イエス様、大好き」と言うなら、わたしの教えを大切に実行してくださいね。そういう子どもなら、天の神様はとってもお喜びになりますよ。そして、天の神様は、そういう子どもの心の中に住んでくださいます。神様がたくさんの恵みといっしょに、私の心の中に住んでくださるなら、こんなすばらしいごほうびはないでしょう。
　きっと、お母様も同じでしょう。
　「ママ、大好き」と口で言ってもお母様のおっしゃることは全然きかないで、わがままばかりの子どもを、お母様は喜ぶでしょうか。
　神様、お父様、お母様を大好きな子どもは、きっと、神様、お父様、お母様の言いつけをしっかり守るに違いありません。そういう子どもになりたいですね。