田園調布雙葉学園カトリックセンター「愛の泉」
田園調布雙葉学園カトリックセンター「愛の泉」

けさのみことば ~こどもとともに~2025.9.9


2025.9.9
「弟は遠い国に旅立った」

弟は遠い国に旅立った。  ルカ15章13節


 イエス様は、たくさんのたとえ話をなさいました。その中でも有名なたとえ話の一つに、「放蕩息子」のお話があります。少し長いお話なので、4回に分けてお話ししましょう。
 それは、こんなお話です。
 ある人に、二人の男の子がいました。
 二人はお父さんのそばで幸せに暮らしていましたが、弟の方は、毎日同じように暮らしているのに飽きてしまい、「どこか遠い国に行きたいなあ。お父さんの目の届かない所で、自分の好きなように、うんと楽しく、生活したいものだ」と思いました。
 そこで、弟は、お父さんに言いました。「お父さん、お父さんの財産は、お父さんが亡くなれば、僕とお兄さんのものになるのでしょう。だから、今すぐ、僕の分をくださいよ。ねえ、いいでしょう。」お父さんは仕方なく、弟の分の財産を与えました。すると弟は、「やった!」と喜び、自分のものを全部まとめて、遠い、遠い国へ行ってしまいました。
 お父さんから離れた弟は、自分の好きなことばかりしました。働かないで遊んでばっかり。おいしいものを食べて、おどったり、歌ったり・・
 でも、その結果どうなるか、皆さんなら分るでしょう。
 お父さんからいただいたお金を、弟は、全部使ってしまいました。その上、その地方に飢饉が起こり、食べ物や生きていく上で必要なものが足りなくなりました。お金もなく、仕事もしていない弟の周りには一緒に楽しく過ごしていた人たちはいなくなり、自分の思うような生活ができなくなりました。そして、やがて食べるものにも困るようになりました。
 イエス様が、どうしてこのようなたとえ話をなさったかわかりますか。
 イエス様は、神様をこのお父さんに例えてお話されたのです。
 ですから、お父さんから離れた遠い国へ行ってしまったことは、神様を捨てて、神様から離れてしまうことです。神様から離れると、はじめは自由で、自分のやりたいことが出来て、いい気持ちになります。でも、神様から、お恵みをいただくことができなくなります。今までいただいたお恵みはどんどん少なくなり、まもなく空っぽ。お恵みがなくなると、心を満たす喜びがなくなり、とても淋しく、心は満たされず、つまらなくなります。まるで心の飢饉のようです。
 神様を捨てるというのはどういうことでしょう。それは、お金や物を神様よりも大切にすることかもしれません。
 神様からから離れてしまうというのはどういうことでしょう。それは、神様が喜ばれることよりも自分の楽しみを一番に考えることかもしれません。
 お父さんと離れ、飢饉の中、一人ぼっちになり、毎日の生活にも困るようになってしまった弟息子。
さあ、これから弟息子はどうするでしょう。続きは、この次にお話しいたしましょう。


けさのみことば ~こどもとともに~

受験をお考えの方  |  在校生・保護者の方  |  卒業生の方
学園について   |   幼稚園   |   小学校   |   中学高等学校