校長メッセージ
田園調布雙葉中学高等学校 校長
滝口 佳津江
本校は、幼児期に頂いたご縁を大切に、時間をかけてそれぞれの生徒と向き合い、心と知性を育み、人格を育てるカトリック一貫校としての歩みを創立以来続けております。相手の「何ができるか(doing)」を超えて、お互いの「存在そのもの(being)」を受け入れ、支えあい、共に生き合う生涯の友となる関わりを大切に育てます。
幼い頃から自然と育まれた祈りの心は、生徒一人ひとりの魂となり、人としての優しさや表裏のない誠実さ、しなやかな強さを生み出します。そして、大いなる者の眼差しの下に自らが生かされているという実感は「自分がかけがえのない存在として愛されている」ことを受け止める心の平安と「同じようにかけがえのない存在である他者」に向かう心と行動を自ずと培います。
卒業生のありようについて「自分を持っている」「自然に親切ができる」「責任を取ることを知っている」と言っていただくことがあります。校訓「SIMPLE DANS MA VERTU FORTE DANS MON DEVOIR(徳においては純真に 義務においては堅実に)」の精神は、雙葉での学びを通して卒業生たちの生き方にしっかりと根を下ろしていることを私も感じます。
生徒たちがキリストの生き方に倣い、神から愛されている喜びとその恵みを分かち合う利他性・誠実な行動力・深い共感性を持って一度きりの人生を歩めるよう、今日も教育活動に励んでおります。